学部学科
リハビリテーション学科 言語聴覚学専攻
speech-language-hearing therapyリハビリテーション学科 言語聴覚学専攻
speech-language-hearing therapy学びのプロセス
【基礎科目の勉強】
1・2年次は基礎科目の勉強が主となります。教養科目と並行して、人間のしくみ・はたらき・病気についての多くの基礎科目を学びます。特に、「ことば」「聴こえ」「飲み込み」に関わる領域については、 音声言語医学、聴覚医学といった科目を通して基礎を学ぶとともに、神経内科学、耳鼻咽喉科学、歯科・口腔外科学、形成外科学といった臨床医学の科目を通して、知識を深めていきます。これら医学系の科目に加え、音声学、言語学といった「ことば」に関する科目も学びます。
【専門科目の勉強】
「ことば」「聴こえ」「飲み込み」の基礎を学んだ後、具体的な言語聴覚療法を学んでいきます。失語症学、高次脳機能障害学、言語発達障害学、発声発語障害学、摂食嚥下障害学、聴覚障害学の6つの領域について深く学ぶとともに、評価・診断、訓練・療育について段階的に知識・技術の修得を行っていきます。さらに、3年次の評価実習に備え、客観的臨床能力試験(OSCE)を行い、学外臨床実習の場で必要とされる技能の最終確認を行います。
3年次後期には臨床実習Ⅰ(評価)、臨床実習Ⅱ(総合)があります。実習に関しては、下記に記載しているような目的、流れで実施され、臨床現場での体験を通じて、将来的に目指すべき言語聴覚士像を形成していきます。そして4年生になるといよいよ卒業研究、国家試験、就職活動と4年間の集大成となる大きな活動が控えています。これらの活動を乗り越えるためには早めの計画立てが大切です。
【臨床実習】
言語聴覚学専攻では、1年次に1週間の見学実習があります。この実習を通して、言語聴覚療法が行われている臨床現場の状況を体験することで、目指す言語聴覚士の姿を描き、学習意欲を高めていくことを目的としています。3年次には評価実習があり、実際の言語聴覚療法の対象者(児)に対し検査を行い、その結果を考察することを行います。評価実習を踏まえ、3年次には8週間の総合実習があり、検査→考察→訓練立案→訓練実施という一連のリハビリテーションを体験します。
3年(熊本県・第二高等学校出身)榎薗 結希菜
どの科目も奥が深くて面白い
学びが深まれば、見識も高まる
質の高い授業と志の高い仲間に触発されて学修意欲が湧き、前向きに学べています。課題提出をすることで、計画性や自己管理力も身につき、学内外の人との交流によってコミュニケーション能力も向上。学びを深めるにつれて、進学の動機だった、疾患や障がいのある人が不利益を被ることなく生きやすい社会づくりに携わりたいという思いも強くなりました。
2年後期
Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | |
---|---|---|---|---|---|
1限目 | 英語Ⅲ·A | 文化と経済 | 成人系発話障害学 | ||
2限目 | 摂食嚥下障害学 | 歯科・ロ腔外科学 | 言語発達障害学Ⅰ(知的障害) | 言語聴覚障害臨床論 | |
3限目 | 小児系発話障害学 | 聴覚心理学 | 言語発達障害学Ⅱ(発達障害) | 高次脳機能障害学演習I(評価) | 失語症学演習I(評価) |
4限目 | 小児系聴覚障害学 | 形成外科学 | |||
5限目 | 救急救命医学 |
本格的な国家試験対策は3年次から始まります。3年次までに学習した分野の復習を行うことで、学んだ内容の定着はもちろん、将来を見据えて、国家試験への意識づけを行っています。また、3年次に4年生とも交流する機会を設け、国家試験の取り組み方などを先輩からも学びます。
4年次には、約10回の模擬試験を実施し、低得点者には個別指導を行うとともに、必要に応じて保護者の方を交えての三者面談も実施します。4年次の模擬試験では、個人分野別の正答率をフィードバックし、苦手分野の早期発見・早期対策に繋げています。また、夏季・冬季には国家試験対策集中講義を実施し、全般的な学力の底上げを図ります。
難しいと思われがちな言語聴覚士国家試験ですが、計画的な対策を行うことで、高い合格率が得られるものと確信しております。
教 養 科 目 |
コモン・ベーシックス | 基礎セミナー | ● |
---|---|---|---|
情報科学 | ● | ||
アカデミックスキルⅠ(入門) | ● | ||
アカデミックスキルⅡ(基礎) | ● | ||
人文科学 | 芸術と人間 | ○ | |
心理学 | ※○ | ||
社会科学 | 社会学 | ○ | |
環境と経済 | ○ | ||
自然科学 | 統計学入門 | ※○ | |
生命と進化 | ○ | ||
環境と生命 | ○ | ||
健康スポーツ科学 | ※○ | ||
コミュニケーションの技法 | カウンセリング技法 | ○ | |
レクリエーション技法 | ○ | ||
英語Ⅰ | ◎● | ||
英語Ⅱ | ◎● | ||
保健科学基幹科目 | 生活保健論 | ● | |
臨床検査概論 | ○ | ||
看護学概論 | ○ | ||
災害時における保健医療 | ○ | ||
生命と倫理 | ● | ||
専 門 基 礎 科 目 |
人体のしくみ・疾病と治療 | 解剖・生理学 | ● |
音声言語医学 | ● | ||
聴覚医学 | ● | ||
耳鼻咽喉科学 | ● | ||
心のはたらき・言語とコミュニケーション | 人間発達学 | ● | |
言語学 | ● | ||
音声学 | ● | ||
保健医療福祉とリハビリテーションの理念 | リハビリテーション概論 | ● | |
理学療法概論 | ○ | ||
作業療法概論 | ○ | ||
衛生・公衆衛生学 | ● | ||
専 門 科 目 |
総合言語聴覚学 | 言語聴覚学総論 | ● |
失語・高次脳機能障害学 | 失語・高次脳機能障害学総論 | ● | |
言語発達障害学 | 言語発達障害学総論 | ● | |
発声発語・摂食嚥下障害学 | 発声発語・摂食嚥下障害学総論 | ● | |
聴覚障害学 | 聴覚障害学総論 | ● | |
臨床実習 | 入門実習 | ● |
教 養 科 目 |
コモン・ベーシックス | アカデミックスキルⅢ(応用) | ● |
---|---|---|---|
スキルアップセミナー | ○ | ||
人文科学 | 哲学 | ○ | |
芸術と人間 | ○ | ||
文学入門 | ○ | ||
社会科学 | 教育学 | ○ | |
法と人間 | ○ | ||
文化と経済 | ○ | ||
自然科学 | 生命と進化 | ○ | |
情報処理技術 | ○ | ||
コミュニケーションの技法 | 英語Ⅲ | ● | |
英語Ⅳ | ● | ||
保健科学基幹科目 | 保健医療概論 | ● | |
災害時における保健医療 | ○ | ||
専 門 基 礎 科 目 |
人体のしくみ・疾病と治療 | 歯科・口腔外科学 | ● |
形成外科学 | ● | ||
内科学 | ● | ||
病理学 | ● | ||
救急救命医学 | ● | ||
神経内科学 | ● | ||
小児科学 | ● | ||
精神医学 | ● | ||
リハビリテーション医学 | ● | ||
心のはたらき・言語とコミュニケーション | 臨床心理学 | ● | |
認知・学習心理学 | ● | ||
神経心理学 | ● | ||
心理測定法 | ● | ||
音響学 | ● | ||
聴覚心理学 | ● | ||
言語発達学 | ● | ||
専 門 科 目 |
言語聴覚障害診断学 | 言語聴覚障害臨床論 | ● |
失語・高次脳機能障害学 | 失語症学 | ● | |
失語症学演習I(評価) | ● | ||
高次脳機能障害学 | ● | ||
高次脳機能障害学演習I(評価) | ● | ||
言語発達障害学 | 言語発達障害学I(知的障害) | ● | |
言語発達障害学II(発達障害) | ● | ||
発声発語・摂食・嚥下障害学 | 成人系発話障害学 | ● | |
小児系発話障害学 | ● | ||
摂食嚥下障害学 | ● | ||
聴覚障害学 | 成人系聴覚障害学 | ● | |
小児系聴覚障害学 | ● |
保健科学基幹科目 | 災害時における保健医療 | ○ | |
専 門 科 目 |
言語聴覚障害診断学 | 小児・成人言語聴覚障害診断学 | ● |
---|---|---|---|
言語聴覚障害診断学演習 | ● | ||
失語・高次脳機能障害学 | 失語症学演習II(訓練) | ● | |
高次脳機能障害学演習II(訓練) | ● | ||
言語発達障害学 | 言語発達障害学III(重複障害) |
● | |
言語発達障害学演習 | ● | ||
発声発語・摂食嚥下障害学 | 成人系発話障害学演習 | ● | |
小児系発話障害学演習 | ● | ||
吃音・流暢性障害学 | ● | ||
音声障害学 | ● | ||
摂食嚥下障害学演習 | ● | ||
聴覚障害学 | 聴覚補償学 | ● | |
臨床実習 | 臨床実習I(評価) | ● | |
臨床実習II(総合) | ● |
教 養 科 目 |
人文科学 | 哲学 | ○ |
---|---|---|---|
社会科学 | 社会学 | ○ | |
コミュニケーションの技法 | 英語Ⅴ | ○ | |
英語Ⅵ | ○ | ||
英語Ⅶ | ○ | ||
保健科学基幹科目 | 災害時における保健医療 | ○ | |
チーム医療演習 | ● | ||
専 門 基 礎 科 目 |
保健医療福祉とリハビリテーションの理念 | 社会福祉 | ● |
専 門 科 目 |
総合言語聴覚学 | 言語聴覚療法マネジメント | ● |
言語聴覚学総合演習 | ● | ||
学校教育連携 | ● | ||
地域言語聴覚学 | ● | ||
言語聴覚先進科学 | 失語・高次脳機能障害先進科学 | ○ | |
発声発語・聴覚障害先進科学 | ○ | ||
吃音・流暢性障害先進科学 | ○ | ||
言語発達障害先進科学 | ○ | ||
摂食嚥下障害先進科学 | ○ | ||
臨床コミュニケーション先進科学 | ○ | ||
卒業研究 | 卒業研究I(入門) | ● | |
卒業研究II(実践) | ● |
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卒業後の姿
言語聴覚士(国家試験受験資格)
病気や交通事故などによって、音を聞くことや言葉を話すことおよび食べることが困難になってしまった人に対し、適切な検査や助言、リハビリテーションなどを行い、コミュニケーション機能の回復や嚥下機能の回復をはかるプロフェッショナルです。
リハビリテーション学科、耳鼻咽喉科、歯科・口腔外科などの病院・診療所、児童発達支援センター、聴覚・言語障害者更生施設、重症心身障害児施設を中心とした社会福祉施設、保健所など。 小学校、中学校の「ことばの教室」(難聴)といった教育機関での活躍も期待されています。また、デイケア(通所リハビリ)、介護老人保健施設などにおいても言語聴覚士が求められ、活躍の場が広がってきています。
卒業後、言語聴覚士として活躍することで、様々な資格を取得するなど、キャリアアップを行うことができます。