KUMAHO Web Column

看護学科

看護学ことはじめ -看護の基本を学び、自分の看護観をもつ基礎づくり-

2021.03.01

看護学との最初の出合い

 大学で学ぶということは学問を修めることですから、看護学科に入学後は看護学を学びます。看護学との最初の出合いは基礎看護学です。看護学は、誕生から人生を終えるまでの時期をその特徴で分類した発達段階(小児、成人、老年)や機能(精神、母性)、看護を提供する場(在宅)などで専門分野に分かれます。例えば、小児看護学、精神看護学などです。
 基礎看護学はこれらの専門分野の基盤となる部分を担っているため、最初に学ぶ看護学です。入学後しばらくは、教養科目や医学関係の科目を学ぶ時間が長い中で、最初に看護師免許をもつ教員に出会うことにもなります。

看護技術は、聞いて見てやってみて身につける

 看護師はその専門的な役割を果たしていくために、多くの技術を身につけています。それが看護技術です。看護師はどんなことを行っているでしょうか。患者さんの話を聴く、血圧を測定したり、注射をする、体を拭く、このような様子を思い浮かべるかもしれませんね。これらはすべて看護技術です。看護技術を習得していくためには、まず、講義で説明を聞いたり教科書を読み、動画や教員が行うデモンストレーションを見てイメージやポイントをつかみます。そして、自分でやってみるという一連のプロセスが必要です。聞いたり見たりしている段階で、自分でも出来そうな気がすることがありますが、実際に行ってみると、上手く行えないこともあります。自分で行うことはとても重要で、頭で考えたことを自分のからだで表現できることが、看護技術習得の目標です。

看護についての自分の考え(看護観)を見つける

 どんな看護師(あるいは、保健師、助産師)を目指しているでしょうか。その考えは一人ひとりで異なると思います。看護師として共通する看護技術を身につけていても、その技術を使って実践するのは看護師一人ひとりですから、行われる看護はその人の考え(看護観)に基づいています。このように考えると、大学で学ぶ知識・技術ともに、看護についての自分の考えを見つける(看護観をもつ)ことは、とても重要なことだとわかっていただけると思います。看護観は、講義・演習・実習を通して形づくられていきます。あなたの目指す看護師(保健師、助産師)を目指して、基礎看護学から始めましょう。

看護学科 教授 荒尾 博美

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