KUMAHO Web Column

医学検査学科

漫画やアニメでお馴染み「はたらく細胞」を検査する仕事!それが臨床検査技師

2021.03.26

 からだの中では「はたらく細胞」だけではなくいろんな成分(以下、「はたらく成分」)が活躍しています。

 病院での検査では、「はたらく細胞」の検査をするだけでなく、いろいろな「はたらく成分」の検査も行います。その検査を病院や検査センターなどで行なうのが臨床検査技師の仕事の1つになります。

 「はたらく細胞」や「はたらく成分」を測定するする意義は、病気を診断し治療していくためにからだの状態を知ることにあります。

 「はたらく細胞」や「はたらく成分」の今の状態を検査することで、医師の診断を確実にし、病気を見つける(診断)ほかに、治療方針を決める場合にも大きな手助けとなります。

 この「はたらく細胞」や「はたらく成分」を検査するために、尿や血液などを採取し、検査を行います。

 からだのどこかに異常があると「はたらく細胞」や「はたらく成分」の測定結果に異常がでてきます。検査をすることで、からだの異常を見つけることができます。

 マンガやアニメでお馴染みの「はたらく細胞」の赤血球、白血球、血小板などは採血した血液の血球成分を測定する検査です。初めて病院を受診する時に行う検査の1つです。検査することで血液疾患の診断や経過観察、貧血、感染症、出血等がわかります。

 また、「はたらく成分」の測定には、採血した血液の血球成分以外(血清または血漿)や尿などを用い、さまざまな成分(タンパク質、糖、脂質、酵素など)を検査します。検査するとからだに異常があるか、異常があるとしたらどの部分に異常があるのか(どの部分の疾患なのか)、炎症があるのか、栄養状態はどうか、などを推測することができます。

 「はたらく細胞」や「はたらく成分」などを検査する「検査のスペシャリスト」として仕事をするのが「臨床検査技師」です。また、「検査のスペシャリスト」として検査結果を医師、看護師、放射線技師、薬剤師、栄養士などと共有し、チームー医療の一員としても仕事を行います。

いろいろな血清(左から正常色調血清、黄疸血清、乳び血清、溶血血清)

医学検査学科 講師 永田 和美

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