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医学検査学科

臨床検査技師のお仕事。(生理検査)

2021.03.01

 皆さん、こんにちは。皆さんが病気で病院に行った時にいろいろな検査をしますよね。そのほとんどの検査を行うのが、臨床検査技師です。
 新型コロナウイルスで、PCRの検査を行うのも臨床検査技師です。臨床検査技師の仕事は大きく2つに分けられます。一つは、患者さんの血液や尿、唾液などの検体を使って行う検体検査。もう一つは、患者さんの身体の表面や内部の器官を検査する生理検査です。

生理検査の検査項目には以下のものがあります。

  • 1.循環器生理検査
    心電図、負荷心電図、ホルター心電図、脈波伝搬速度など心臓の機能の検査を行います。不整脈や心筋梗塞の診断に役立ちます。
  • 2.呼吸生理検査
    肺機能、気道可逆性、呼吸抵抗、酸素飽和度検査など肺の機能の検査を行います。呼吸困難の原因や喘息、たばこの吸いすぎによる慢性の肺疾患などが分かります。
  • 1.超音波検査
    心エコー、腹部エコー、乳腺エコー、甲状腺エコー、頸動脈エコー、前立腺エコー、産婦人科エコー、下肢静脈エコーなど各臓器の異常や機能の検査を行います。
    超音波を使ってリアルタイムに画像や血流の観察ができます。放射線を使わないため侵襲性が無く、繰り返し何回でも検査ができるのが特徴です。
    心エコーでは心臓の弁の異常、心筋梗塞の部位、先天性心疾患など、心臓のほとんどの病気の診断と、その重症度が分かるため、無くてはならない検査となっています。
    また、腹部エコーでは、肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓の異常が観察され、その他のエコーと同様に癌の早期発見に寄与しています。

 このように医療の現場では、生理検査の需要はますます高まり、やりがいのあるお仕事となっています。

医学検査学科 教授 飯伏 義弘

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