熊本保健科学大学


研究

Journal of Exercise Rehabilitationに論文が掲載されました。

  • 2019年03月27日
  • 研究のお知らせ

本学大学院 保健学研究科 リハビリテーション領域の土井 篤教授が福岡青洲会病院 先端リハビリテーションセンター “HOPE” の彌永拓也さん(理学療法士)らと共に行った臨床研究が2018年12月9日付けでJournal of Exercise Rehabilitationに受理されました。論文の要旨は以下の通りです。

https://doi.org/10.12965/jer.1836500.250


【日本語タイトル】
回復期脳卒中患者の歩行速度は、ペダリング運動の単独治療よりもペダリング運動と機能的電気刺激の併用療法によってさらに改善する。

彌永拓也1,2)、阿部隼太1,2)、岡 高史1,2)、三浦徹也3)、岩崎留巳子1,2)、高瀬真衣1,2)、諌武 稔1,2)、土井 篤4,5) #
1) 社会医療法人 青洲会 福岡青洲会病院 リハビリテーション科
2) 社会医療法人 青洲会 福岡青洲会病院 先端リハビリテーションセンター “HOPE”
3) 社会福祉法人 青洲会 堤病院 リハビリテーション科
4) 熊本保健科学大学大学院 保健学研究科 リハビリテーション領域
5) 熊本保健科学大学 リハビリテーション学科 理学療法学専攻
# 責任著者

【日本語訳による抄録内容】

【目的】今回我々は、Integrated  Volitional control  electrical Stimulator(IVES)と半坐位姿勢の固定自転車(リカンベントサイクリング)によるペダリング運動を用い、脳卒中片麻痺患者の歩行能力に改善効果が得られるかどうかを検証しました。

【対象と方法】対象は、平成26年7月~平成27年3月の間に当院に入院した脳卒中片麻痺患者6名(すべて男性、平均年齢55.7 ± 8.3歳)であり、その6名は以下の4条件を満たす方々でした。即ち、(1)独歩または杖・装具にて10 m以上の自力歩行が可能であること。(2)今回が初回発症であること。(3)Mini mental state examination score (MMSE)が21点以上であること。(4)研究に同意が得られるの4条件です。方法はシングルケースデザインを用い、ぺダリング運動とIVES併用期(併用期)、ぺダリング単独運動期(ぺダ単独期)を交互に1日1回週5日間ずつ設けました。併用期、ペダ単独期ともに通常の理学療法の直前に10分間介入し、介入前後で10 m歩行(最速歩行時間、歩数)を2回、週に5日間、4週間継続的に計測しました。ペダリング運動は、リカンベントサイクリング(OG技研製 Cateye ergociser EC-3500)を使用しました。IVESのモードとして、対象筋の随意運動による筋活動電位の程度をLEDランプにより視覚的にフィードバックできるIVESパワーアシストモード(IVES-P)に設定しました。IVES-Pの対象部位は麻痺側前脛骨筋とし、刺激電極は麻痺側腓骨頭直下で総腓骨神経と前脛骨筋の筋腹上に電極パッドを貼付しました。 統計学的検討は、Wilcoxon符号付順位和検定とカイ二乗検定を用い、危険率5%未満を有意差ありとしました。

【結果】ペダリング運動とIVESの併用介入前後での即時効果として、10 m歩行の歩数には有意差は認められませんでしたが、10 m歩行速度が有意に改善しました。また、併用期での歩行速度の改善度がペダ単独期の歩行改善度よりも有意に大きくなりました。

【結論】以上の結果から、ペダリング単独の運動よりもペダリング運動とIVES-Pを併用することで回復期脳卒中患者の歩行速度がさらに改善する事がわかりました。

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