OT.Journey Workiing worldwide from JAMAICA 世界で活躍する卒業生<作業療法士> 熊本保健科学大学

2019. 03.15

2年間の活動を振り返って(1)

ワーグワン?(パトワ語でお元気ですか?)


ボブ・マリーミュージアムにて

先日、2年の任期を終え、日本に帰国しました。
2年ぶりの日本の冬は、年中半袖で過ごしていた身体に堪えますが、美味しい日本食のおかげで風邪もひかず体重が増えています(笑)
この2年間を振り返ると、とても一言では表せない濃い経験ばかりでした。
自分が役に立つつもりで行ったものの、実際には現地の人に助けられることが多く、想像していたよりも思い通りに進まないことや、できなかったこともたくさんありました。
自分の意見をはっきり言う同僚に圧倒されて、自分に自信が持てず意見を言うことに躊躇することもありました。それでも、伝えることで私の存在を認めてくれ、信頼関係ができるきっかけにもなりました。そのおかげか、性格的にも随分と気が強くなったように感じます(笑)

もちろん、意見が合わず衝突してしまうこともありましたが、次の日には何事もなかったかのようにあっけらかんと話しかけてくれるジャマイカ人の切り替えの早さには助けられました。


学校の先生たちと

そして何より、受け入れてくれる配属先やクライアントがいてこそ私の活動が成り立っていたのですが、人種も言葉も違う外国人である私を抵抗なく受け入れてくれた子どもやその保護者にはとても感謝しています。
私の拙い英語での説明に耳を傾けてくれ、訓練を家で実践していたり、子どもたちのできることが増えたりした時にはとても嬉しく活動のやりがいを感じました。
ワークショップでは同僚と意見が合わず、開催を諦めていたのですが他の同僚が協力してくれたことによって時間はかかったもの、実現することができました。


ワークショップの様子

ジャマイカに来なければ、発達障害分野のリハビリに関わることや、職場に作業療法士が一人という環境で道具や書類が何もないところからはじめる経験はしなかったかもしれないと思うとこの2年間は挑戦に満ちていました。

そして数少ないジャマイカ人の作業療法士は海外で資格を取るなど優秀な人が多く、活動で悩んだときもアドバイスをくれるなど、作業療法士養成校の設立を目指していた彼女たちから学ぶことはとても多かったです。
開発途上国と聞くと、「日本よりも遅れている」というイメージがあるかもしれませんが、多くの国から支援を受けているジャマイカでは様々な国の人と関わる機会を持つことができ、たくさんの情報を得ることができました。


アメリカのボランティアとの活動の様子

どこにいても常に音楽が聞こえてきて、道を歩けば知り合いでなくとも気さくに声を掛けてくれて一見陽気に見えるジャマイカ人。ここだけを切り取ればまさにイメージ通りのジャマイカ!
その一方で、世界でも上位に入る犯罪率の高さやゲットーと呼ばれるスラム街に住む人々、必要な医療・福祉サービスが受けられない人がいて、陽気な印象とは裏腹に多くの人の命や生活が犠牲になっていることはとても衝撃的なことでした。



大学生から医療系の世界に入った私にとって、海外に出てその国の人たちの暮らしを知り、社会背景を学ぶことは医療現場だけでなく広い社会や世界の問題に目を向け、興味を持つきっかけになりました。

私がジャマイカでできたことは微力でしたが、定員オーバーの乗り合いタクシーに乗ったり、木陰でおしゃべりしたり、時には一緒に踊ったりと、ジャマイカで生活し、共感したことで、現地の人に受け入れてもらうことができたのかなと思います。
終わればあっという間のように感じますが、日々悩みながら活動し、楽しいことも辛いこともたくさんあったこの2年間は私にとっては充実していてとても長い日々でした。
ジャマイカでいつも寄り添ってくれた友人、同僚や日本で応援してくれた人々のおかげでたくさんの経験を得て、無事に2年間過すことができました。


配属先での最終日

Respect for all my family and friends!! (家族と友人たちに感謝します。)

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