OT.Journey Workiing worldwide from JAMAICA 世界で活躍する卒業生<作業療法士> 熊本保健科学大学

2018. 4.10

ジャマイカの生活・活動の1年を振り返って

Wah a gwaan? (ワーグワン:元気ですか?)
前回の投稿から少し間があきましたが、昨年1月にジャマイカに赴任し、ジャマイカ生活も1年が過ぎました!今回はこの1年のジャマイカ生活のこと、活動のことを振り返ります。


青年海外協力隊に興味を持ってから、実際になるまで約4年かかったので、出国当日は不安よりも、これからの生活に期待とわくわくでいっぱいでした。ジャマイカは想像していたよりも都会で、首都は電気・水道も安定していて、物価は高いけれど必要なものは手に入れることができました。そのため、生活の不便さもほとんど感じません。

そしてジャマイカ人は私がイメージしていた通りよく歌っていて、よく話しかけてきて陽気な感じというのが第一印象でした。


最初の1ヶ月は初めてのことばかりでジャマイカ料理も美味しいし、ジャマイカ人に話しかけられると交流できた気分になるし、日本にはない乗り合いタクシーに乗って出かければ大冒険をした気分で、日本とは違うことも面白く感じて、なんでも楽しく過ごすことができていました。


それから現地でのオリエンテーションが終わり活動を開始しましたが、よくわからないままに仕事を次々渡され、でも必要な道具は一切ない状況。そして言葉が上手く伝えられないこともあり、悔しさと不安でいっぱいのスタートでした。


(活動開始時のオフィス)

そして、アフリカ系人種が9割と言われるジャマイカ、私の生活圏内にほとんどアジア人はいないため、私の容姿はとても目立ちます。道を歩けば必ず「ミス・チン」とアジア人を指す差別的なのか親しみを込めているのかわからない呼び方で声をかけられることに嫌気がさしていました。またそれと同時に夜中を過ぎても止まないパーティーの音楽で眠れない日々も続き、赴任から3~4ヶ月目にはストレスがピークでした。


(カーニバルの様子)

道で話しかけられるのも嫌だし、ジャマイカの音楽ももううんざり!と思いながらもジャマイカの文化を受け入れられない自分がすごく嫌になっていました。

そんな中で配属先では少しずつ同僚との距離も縮まり、気にかけてくれ、話す機会も増えていきました。そして、ジャマイカ人みんながパーティー好きではないし、「ミス・チン」と呼ぶことを怒る人もいることを知り、全てを受け入れる必要はないのだなと思えるようになってからは気が楽になりました。


また、陽気に見えてのんびり人生を楽しんでいると思っていたジャマイカ人の印象も変わり、物価の高いジャマイカでは貧困層も多く、十分な医療や教育を受けられない人がいることや、一家の大黒柱として働きながら育児もこなす働き者のシングルマザーが多くいて、初めは気付かなかったジャマイカの社会問題も知りました。

活動は順調とはいえず、同僚と揉めることも多く、意見が合わないとものすごい大きな声で言い返され喧嘩腰になることもありますが、次の日には何事もなかったかのように接する切り替えの早さはいいところでもあり、だいぶ慣れてきました(笑)


活動はよい方向へ進んでいるのか、成果が見えづらく焦る気持ちもありますが、今は作業療法士がどういう仕事かを同僚や特別支援学校の先生に知ってもらうことができ、お互いに相談しあえたり、保護者の方も拙い英語に耳を傾けてくれたりすることが、今の私の支えとなり原動力になっています。

そして何より子どもたちが訓練を楽しんで、笑顔がみられたり、はさみが使えるようになったり、麻痺がある手を積極的に使おうとしてくれる変化が活動の中でいちばん嬉しいことで、私のモチベーションは子どもたちに支えられています。




この1年間は不安などネガティブな気持ちが圧倒的に多く、長いと感じることもありました。でも今振り返ってみると、私が活動をする上で支えてくれる人々と良好な人間関係が築けたり、必要な書類や道具をこつこつ作ったり集めたりして、ある程度そろえることができたので、この1年という時間は、これからの活動に必要な準備期間だったのだと前向きに捉えることができます。


(オフィスにはだいぶ道具が揃いました)

ストレスを感じていた生活にも少しずつ慣れてきて、ジャマイカ人のように髪の毛を編み込んでみたり、どこまでも青いカリブ海に癒やされたり、マラソン大会に参加したりと自分らしくジャマイカの生活を楽しむことができるようになりました。




1年という長い準備期間を経て、残りの活動期間である約1年間はこれまでやってきたことを継続しながら、もっと子どもたち自身や保護者の方に訓練のことや生活上の困ったことを解決する方法を一緒に考えて伝えていきます。

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