OT.Journey Workiing worldwide from JAMAICA 世界で活躍する卒業生<作業療法士> 熊本保健科学大学

2018. 1.22

カリブ作業療法学会~後編~

 こんにちは!キリスト教が多い常夏ジャマイカでもイルミネーションやクリスマスツリーが飾られ、クリスマスムード全開です。
さて、今回は前回に引き続き、カリブ作業療法学会について書きたいと思います。


 1月2~3日にジャマイカで行われた学会にはカリブ地域だけでなく、アメリカ、カナダ、イギリスからの参加者も多くいました。カリブ諸国には今まで養成校がなく、アメリカやイギリスで資格を取ってそのまま就職しているジャマイカ人の参加者も多くみられました。

余談ですが、アメリカには仕事を求めて多くのジャマイカからの移住者がいて、その数はなんと約70万人1)。ジャマイカの人口は300万人弱なのでその数に驚きです。しかし、アメリカ在住のジャマイカ人はアメリカなまりの英語を話す人も多く、アメリカかぶれという意味で「私はジャメリカン」と言っていました(笑)
1)Migration Policy Institute (MPI)による

 今回の学会のテーマはカリブ作業療法士協会が25周年ということで、「25 Years of making waves and building bridges」(波を起こし、架け橋を築く25年)でした。
 学会では2日に渡って5つのワークショップ、22演題の口述発表とポスター発表が行われました。私は日本の学会にしか参加したことがなかったのですが、日本とは違うことも多かったので、そこに着目してお伝えします♩


1 ほとんどスーツを着ている人がいない
日本の学会ではほとんどの人が黒やグレーのスーツを着ていますが、ここではほとんどスーツを着ている人はおらず、着ていても黄色や青のカラフルな服装。Tシャツにパンツというラフな格好をしている人もいました。


2 スケジュールが時間通りに進まない
開会式では分刻みの予定が設定されていましたが、そもそも15分遅れで開式し、みんな予定よりも話が長い等でとことんずれて開会式は予定よりも30分遅れて終了しました。その点、日本ではほぼ予定通りにスケジュールが進むので、当たり前のようだけどすごいことだなと実感しました。

3 常に食べ物が置いてある
会場がホテルだったのですが、午前中も午後も休憩時間があり、お茶やコーヒーといった飲み物と軽食が置いてあるので、いつでも自由に飲んだり食べたりすることができます。家で朝ごはんを食べて行ったのに、10時頃にサンドイッチをつまみ、昼食を食べ、15時頃にクッキーやカップケーキを食べるという常にお腹いっぱいな状態で過ごしました。ジャマイカではイベントで用意される食事は重要で、学会のアンケートにも「食事は満足だったか?」という項目がありました。

4 発表時間は無限
口述発表では発表時間が10分や7分など決められていて、日本ではその決められた時間の中で発表します。そしてタイムキーパーがいて、超過してしまった場合は打ち切られてしまうこともあります。しかし、ここでは発表時間10分と決められていながらも、みんな話したいだけ話し、タイムキーパーもいないので、普通に20分とか話していました(笑)。質問も、したいだけしていました。日本では時間内に収めるために削ったりするので、こちらでは満足するまで発表できるのはいいなと思いました。


5 活動の報告が中心の発表
カリブ地域ではセラピストが1人しかいないという場所で働いている人が多く、「十分な機器がない」、「日々の臨床だけで手一杯」といった理由から、自分がどのような活動をしているかという報告が多かったです。これはこれで、どのような環境下でどういう工夫をしながら活動しているのかはとても興味深く、この地域のニーズにあった発表だったと思います。一方で日本では多くの発表がデータ収集、統計処理等を用いて根拠に基づく発表を目指して行われているように思います。数年前、日本で開催された世界学会に参加した作業療法士からは、「日本の研究は素晴らしいのでもっと英語で論文を書いてシェアしてほしい」と言われました。


6 踊る、踊る懇親会
 学会後の夜は懇親会。みんなパーティー仕様の格好で参加。会場に着くと、生バンド!その演奏に合わせて、みんな飲みながら踊ります。若い人もベテランの年配の方も関係なく踊ります(笑)!むしろ年配者の方のほうがノリノリで踊っていました。ちなみに私のぎこちない踊りにみんな爆笑。ダンスのあとは食事をして、わいわいとした楽しい雰囲気でした。


日本との比較を通して学会の様子をお伝えしましたが、どちらにもそれぞれの良さがあって、その良さに新しく気づくことができました。今回の学会では様々な国の作業療法士と出会ったのですが、とても印象的だったのは、お互いを尊敬し、相手に関心を持って関わるというところでした。日本では、先輩と後輩、上司と部下といった縦の関係を意識することが多いのではないかと思いますが、ここではみんな対等に話すことができ、誰でも質問や相談がしやすい環境でした。

私の語学力は満足とはいえませんが、それでも本当に多くの人と交流し学ぶ機会を得ることができたのは、大きな収穫となりました。残りの任期も積極的に活動していきたいと思います。

みなさんも今年が素敵な一年になりますように♩ Hope you have a happy new year!

Copyright © Kumamoto Health Science University. All rights reserved.